自分を顧みてこそ、未来は開ける!

 これから就活をはじめる学生や大人に必要なことは、過去を見つめ直し、今後の自分を考えることだ。
キャリアを描こうとするときによく陥りがちなミスの中に、将来について見通しを立てようとするあまり未来のことばかり考えてしまうということが挙げられるが、それでは具体性がなくなってしまう。

 もちろん、未来への見通しは重要事項であり、キャリアについて考えるうえで切り離すことのできない問題であるが、手順が異なっていると私は思う。
自分の将来について考えるためには、まず少年少女であった自分を顧みて、自分自身を見つめ直すことが大切だ。
将来のことを考えることで「ビジョン」が形成されていても、自分にどのような能力があるのか、何に長けているのかを知り、そのビジョンを実現するための能力の有無を判断しなければ意味がない。
キャリアの実現というのは、「自分の理想の未来」と「今まで積み上げてきた自分」の融和点において可能になるからだ。

 理想が高く、それに対して自分のスペックが低すぎるのであれば努力をしなければならない。
よく自分の夢と現実の状況のギャップの差に、自分の進むべき道を見失う若者がいるが、それは彼らが「過去を顧みる」という作業を怠っているからなのではないだろうか。「自分は何が得意なのか?何に興味を持っているのか?」を分析し、将来につなげることができなければ、目標達成は難しくなる。

 しかし、この作業を面倒臭がらずにしっかり行えば、自分の描いた将来に近づくことは可能だ。
キャリアを考えるときは、まず自分を知ることから始めよう。